肺がんについて

肺がんとは

 肺がんは、日本人のがん死亡率が最も高い、難治がんの一つです。肺は人体で一番大きい臓器であり、肺の内部は痛みを感じる神経がほとんどないため、2~3cmの肺がんができても自覚症状はほとんどありません。このため、自覚症状が出てから受診されたほとんどの患者さんは、「進行がん」の状態で見つかります。
 また多くの肺がんは、抗がん剤に抵抗性(薬が効きにくい性質)を持っているため、抗がん剤治療が必要な「進行がん」では治療を行ってもがんが小さくなりにくく、治療上の大きな問題になっています。
 さらに肺がんは、高齢者や喫煙者に多いため、「早期がん」で見つかり手術で根治できそうな場合でも、肺の状態が悪ければ手術自体ができないこともあります。生命維持に必要な臓器にできる肺がんの治療には、様々な制約が伴います。

 

肺がんの治療

 肺がんの治療は、「早期がん」の場合は手術切除、「進行がん」の場合は抗がん剤治療が主に用いられます。これに放射線治療を組み合わせて治療が計画されます。
 抗がん剤に抵抗性がある肺がんでは、治療を行っても効果の低い時代が長く続いていました。しかし、約20年前より新しい抗がん剤や分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬といった治療薬が続々と登場し、現在は「進行がん」でも治療の効果が高くなってきました。根治も夢ではない時代が近づいてきています。新しい治療薬は今も開発されており、肺がんの治療はさらなる進歩が期待されています。

 「早期がん」で行われている手術治療も胸腔鏡(カメラ)やロボットの導入で、安全を保ちながら低侵襲化(身体への負担が少なくすること)が進んでおり、入院期間も短くなり早期の社会復帰が可能となっています。
 また、高齢者や余病のある患者さんでも安全に手術ができるようになりました。最近では、抗がん剤や放射線治療に手術を組み合わせることで、今まで手術ができなかった症例の患者さんでも手術ができることもあります。

 

肺がんの検査・診断

 肺がんは、レントゲンやCTといった画像検査をした後に、気管支鏡などで組織や細胞を採ってがんの診断を行います。肺は胃や大腸と違い、組織を採取するのが難しい臓器で、身体への負担を少なくし確実に組織を採る方法が現在でも模索されています。
 さらに現在の抗がん剤治療では、組織の型だけでなく遺伝子情報やがん抗原を確認し、最も有効な治療薬を選択する必要があります。最近では、気管支鏡などの検査機器の改良や画像ナビゲーションの発展が進み、身体への負担を増やすことなく、以前より確実な診断が可能となってきています。
 しかし、健康診断でレントゲンを受けることが肺がんを早期に見つける最も大事なことであることは、今も昔も変わりありません。

会津中央病院 呼吸器科での取り組み

肺がん診療ガイドライン、最新の情報に準拠して治療を行います

 がんの治療は日々進歩しており、肺がんも毎年のように新しい治療薬・治療法が承認されています。
 呼吸器科では、肺がん診療ガイドラインに則って日本全国で行われている標準的な治療を会津地域でも受けられるようにしています。

 

早期肺がんに対しては、積極的に低侵襲手術を行い、完治を目指します

 低侵襲手術の発達により、手術を受けても早期に社会復帰可能な患者さんが増えています。
 呼吸器科では2001年の開設時より創の小さい胸腔鏡手術を積極的に行い、安全を保ちつつ早期の退院と社会復帰を目指しています。また、高齢の患者さんでも体力的に可能であれば手術を行い、根治を目指しています。

 

安全で確実な診断をするための検査を選択し、早期診断・早期治療につなげます

 CT検査、MRI検査、PET検査といった画像診断に加えて、組織診断やがん遺伝子・がん抗原検査を行うために、気管支鏡生検、超音波気管支鏡、胸腔鏡、その他生検をより低侵襲な方法で提示し、早期診断・早期治療を目指します。

 

 当院呼吸器科の診療担当表やスタッフについては、こちらからご覧ください。

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