◇ 災害拠点病院として地域医療をまもる
会津中央病院は、会津二次医療圏の災害拠点病院として、災害医療への取り組みの一つである、日本DMAT指定医療機関となっております。DMATとは「災害急性期に活動できる機動性を持ち、被災地へ迅速に駆けつけ救急医療を提供するための専門的な訓練を受けた医療チーム」のことで「Disaster Medical Assistance Team」の頭文字を略しDMATと呼ばれています。この度、当院救命救急センターにDMATカーが配備されました。
◇ DMATの任務とは
DMATは、災害発生直後の急性期(概ね48時間以内)に活動を行ないますが、「現場活動」「病院支援」「広域医療搬送」「地域医療搬送(域内搬送)」「航空搬送拠点臨時医療施設(ステージングケアユニット:SCU)」が主な活動内容となっており、消防、警察、自衛隊、その他関係機関と連携を密にし救急医療の提供を行ないます。
◇ 広域医療搬送
大規模集団災害では、多数傷病者の発生・被災地内の病院機能の低下・人的物的資源の低下が生じるため、緊急治療を要する患者に対して、被災地外の災害拠点病院で医療を提供することにより、被災地内の医療負担の軽減を図ります。自衛隊と連携し、被災地内の空港に臨時医療施設を立ち上げ、傷病者を治療しながら自衛隊の航空機で傷病者を搬送します。
◇ 病院支援
被災地内の病院に対する医療支援を行います。多くの傷病者が来院している病院に対し、混乱の制止や機能維持を図り、搬送のための体制を整え、トリアージ(傷病者を重症度や緊急性で分別、治療の優先度を決定すること)や診療などの支援を行います。
◇ 現場活動
災害現場で行う医療活動のことです。被災地内で自衛隊や消防レスキュー隊と連携し、トリアージ・緊急治療・瓦礫(がれき)の下の医療を行います。倒壊した建物、列車などに閉じ込められた負傷者に対し、高度な検索・救助活動を行いつつ、並行して医療を提供することで最大限の救命効果の獲得を目指します。

諸元表

総排気量 2,999cc
全長 7,010mm
全幅 2,170mm
全高 3,090mm
車輌総重量 5,135kg
乗車定員 9名(ストレッチャー1名含)
就寝定員 6名
◇ DMAT チーム
車内には、GPSナビゲーション、無線、テレビ、電話、医療機材などが設置され、災害時において情報収集や医療活動がスムーズに出来る仕様となっています。また、車の外には防災テントを張る事ができ、DMATカーを医療拠点として利用することも出来ます。トイレやミニキッチン、簡易ベッド、電子レンジ、発電機等も設置され、物資不足時においても災害医療活動がスムーズに対応可能です。