


当院の臨床研修医メンターをしています。
会津生まれ会津育ち、会津のお医者さんになろうと医学の道へ進みました。卒後は主に南会津地域での総合診療、いわゆる地域医療を行ってきました。
南会津地域は神奈川県に匹敵する面積を有する全国屈指の豪雪地帯です。圏内の医師数は全国平均の半分以下、三次救急病院である当院まで、遠いところでは冬期間救急車で3時間かかる医療に恵まれない地域です。このような地域での医療経験より、外科・救急の深い知識・技術を身につける必要性を感じ、現在当院で働いています。

会津地域では手技・知識はもちろんのこと、地域性・生活性を考慮した「オーダーメイド医療」が特に重要です。患者さんはどの地方から、どのくらい時間をかけて来院するのか?家族構成は?生活はできているのか?周辺の医療・福祉の力は?などを知ることにより、エビデンス・ガイドラインにとらわれない柔軟な医療の提供が望まれます。
さらにはメディカルスタッフとの協働も非常に重要で、なるべく顔の見える関係、声の分かる関係を作るようにしています。
プライベートではまもなく5人目が生まれます。それはもう「イクメン」どころではありません(オムツ交換、親1:子供3程度のディフェンスには自信があります!)。
「医者だから、忙しいから」と言い訳したくないので、いいお父さんとして家族との時間を大切にできるよう、仕事はダラダラしないでテキパキやる、を心がけています。
休みを合わせ幼稚園・学校行事に参加しては慣れないビデオ撮影をしてます。

研修医の皆さんには、できることは自分でする、1人で怖い思いをさせない、仕事がつらいときも一緒、を意識した指導を行っています。科を超えた存在でいますので、兄貴感覚で相談してもらえたらと思います。「医は仁術」。患者さんにとって「いいお医者さん」とはどうあるべきなのか。人間性の成長も含め一緒に学んでいきましょう。

佐竹 秀一 Shuuichi Satake
救命救急センター 医長