◇ 整形外科診療の特徴

 整形外科は、範囲がかなり広く、やりがいのある科である。整形外科ではマイクロ手術、脊椎・脊髄手術、人工関節置換術、神経麻痺に対する再建術、四肢骨折の手術などの他に、変性疾患、関節リウマチ、骨粗鬆症やスポーツ障害などの内科的治療も行っている。対象患者も男女問わず、新生児から超高齢者までである。現在、当科では3名の常勤医師の他に数多くの非常勤医師が診療に関わっているため、上記整形外科全般についての指導が可能である。
 当科では抄読会、症例検討会をほぼ毎日実施しており、国内外の学会発表の他に地方研究会の主催も年に数回行っている。整形外科は範囲が広く、奥深い科ではあるが、短い研修期間内に覚えられる大事な基礎的なものもある。例えば、ギプス固定法、脱臼整復、創縫合、関節内注射、神経ブロックなどのコツ、術後リハビリの知識などである。救命センター、夜間救急外来を受診する患者さんは整形外科に関連する疾病や外傷が多いので、他科に入局するとしても整形外科の知識や技能を身に着けておいた方が得だと考える。
 最後に、我々の医局ではどこの大学出身者であっても、整形外科を研修したい医師であれば、大歓迎する。

研修医に一言:  研修中に憶えたことは意外と忘れない。
研修中にできるだけたくさんの知識や技能を修得する方が得だ。
◇ 初期研修プログラム

初期研修2年間のうち1~3ヶ月間の整形外科研修を当科では以下の通り行っている。

外来研修: 担当医についてもらい整形外科外来患者の診察法、診断に必要な検査法について学ぶ
病棟研修: 主治医指導のもと整形外科入院患者の保存的治療、術後管理等について学ぶ
手術研修: 主治医指導のもと整形外科手術の基本を学ぶ
学  問: 抄読会、カンファレンス、研究会などに参加してもらい整形外科学を学ぶ

◇ 後期研修プログラム

卒後3年目以降の整形外科後期臨床研修プログラムでは、整形外科疾患や外傷の診断と治療に対する基本的知識や、手術の技術を習得し、4年間の整形外科研修の後に整形外科専門医取得を目標としている。整形外科診療の中でいくつかのサブスペシャリティーがある。脊椎・脊髄外科、関節外科、手外科、骨・軟部腫瘍などである。後期研修期間中にこれらの症例を経験し、整形外科専門医取得後、更に特定なサブスペシャリストになればよいかと考える。当院は整形外科専門医施設および手外科専門医施設として認定されているので、当科では後期研修も可能である。

◇ 整形外科カリキュラム
  7:30 8:00 8:30 9:30 14:30
症例検討会 総合回診 外来 外来/手術 午後外来/手術
抄読会 症例検討会
症例検討会 総合回診 手術
抄読会 症例検討会 午後外来/手術
術前検討会 症例検討会 手術
    午後外来
◇ 整形外科スタッフの紹介
役職 氏名 大学 卒業 得意な分野
整形外科部長 サッキャ・
イソラマン
新潟大学 昭51 整形外科一般、手・肘外科
整形外科副部長 高須 誠 防衛医大 昭56 整形外科一般、股関節・膝
医局員 菊井博司 新潟大学 平4 整形外科一般、膝関節
非常勤 原 孝 東邦大学 昭45 整形外科一般
非常勤 古月顕宗 高雄医院 昭37 整形外科一般、手外科
非常勤 矢吹省司 福島医大 昭62 脊椎・脊髄外科
非常勤 青田恵朗 福島医大 平元年 股関節外科
非常勤 田中英城 新潟大学 昭55 整形外科一般、手外科
非常勤 涌井元博 新潟大学 昭56 股関節・膝関節外科
 

咲也(サッキャ) イソラマン Iswar Man Shakya

整形外科部長

経歴:
1976年: 新潟大学医学部卒業
1989年: 医学博士号取得(新潟大学)
1985年: 会津中央病院勤務
2006年: 整形外科部長就任
得意分野:
手外科、整形外科・外傷一般
認定資格:
日本整形外科学会認定整形外科専門医、日本手外科学会認定手外科専門医、日本整形外科学会認定スポーツ医
学会・研究会活動:
福島手の外科研究会役員、会津整形外科医会理事、日本肘関節学会元評議員、日本手外科学会元代議員
所属学会:
日本整形外科学会、日本手外科学会、日本小児整形外科学会、日本肘学会、日本骨粗鬆症学会、東北整形災害外科学会、東北小児整形外科研究会, 新潟整形外科研究会、福島手の外科研究会、アジア太平洋手の外科学会(AFSSH)など
Visit/フェロー:
1999年:California University Hospital, Sacramiento USA(Prof.Chapman)
2003年:Trauma Course in Strasbourg, France
2004年:Hospital for Traumatology & Orthopedics, Ho Chi Minh city Vietnam