◇ 産婦人科の特徴

地域の中核病院として、またがん拠点病院として非常に多くのかつ非常に他種類の症例が集まる病院です。産婦人科の腫瘍・周産期・不妊の各分野において診断から治療まで一貫して診療できるようにしております。初期研修に必要な、分娩数・手術件数は十分すぎるほどあります。また、当院は救命センターがあるため、近医より重篤な患者の搬送も受けており、産婦人科に必要な緊急に対応する能力を養うにも非常に適していると思います。また、良質疾患の代表である子宮筋腫の治療に関し、MRIガイド下における超音波集束装置による治療は日本で6カ所しか行われておりません。治療の幅広さもみることができます。

◇ 出産について

会津中央病院の産婦人科は、30年以上、地域医療に関わってきました。もう2万人以上の分娩に立ち会い、たくさんの赤ちゃんを取り上げてきています。妊娠・分娩には異常、合併症、感染症などさまざまなリスクがあると思いますが、異常分娩というほどのものは通常ほとんど見られず、だいたいが正常分娩です。切迫早産、流産、早産、それと帝王切開はありますが、糖尿病合併妊娠や、子宮筋腫の合併妊娠、卵巣のう腫の合併妊娠に対しても、分娩前に最適で安全な出産方法をお母さんやご家族と一緒に考え対応しています。

◇ 出来るだけ受ける

会津中央病院で出産する方は、会津若松市内に限らず、里帰り分娩の他、近隣の喜多方市や会津坂下町、南会津の助産所からの紹介などもあります。会津中央病院では原則としては制限なく、どんな状態の患者さんでも受けるようにしています。以前は福島県内でも、里帰り分娩を制限したり拒否したりといった地域がありましたが、会津中央病院は今までずっと里帰り分娩OKの方針でやってきています。「出来るだけ、全て引き受ける」という考えが、それが会津中央病院産婦人科の方針です。ただし全て受けるからには、一方的に医者に甘えてばかりではだめで、患者さんと共に果たしていきたいと思っています。

◇ 研修医に一言
症例の種類・数ともにとても多い病院です。その為、バイタリティを持って研修に臨んでもらえれば、すぐに技術は身についていきます。やる気さえあれば、色々な検査や治療などの、経験を積む事ができます。例えば、子宮筋腫治療のために、会津中央病院では、これまでの子宮動脈塞栓術に加え、FUS(集束超音波治療装置)という高度先進医療を取り入れています。他にも、腹腔鏡下手術や開腹の筋腫核手術、TCR(子宮鏡下手術)など色々あります。一つの疾患に対しても患者さんの要求に応じて、様々な選択肢に応える環境が出来ています。
◇ 妊婦さんの笑顔を見ることが一番楽しい
医者としては、赤ちゃんが元気に産まれてきた時の妊婦さんの笑顔を見ることが一番楽しいと思います。夜中の4時に起きて、家を出て来ることもあるわけです。しかし、朝早く起きて来て、お産に立ち会って元気な子が産まれた時というのは、起きて来た甲斐があります。お母さんが安心して、元気な子が出てきてニコニコしているのを見ると、苦労が吹き飛んでしまうと思います。妊婦さんだけでなく、おじいちゃんおばあちゃん、それからご家族の方の喜ぶ姿を見るのが、やはりひとつの医者の楽しみでもあります。物事は考え方、仕事を楽しむか楽しまないかだけ。楽しみを見出せれば、産科医というのもそんなに苦痛ではないです。一般的に産婦人科は厳しいと言われていますが、そんなことはないと思います。
 

武市 和之 Kazuyuki Takeichi

病院長

出身大学:
福島県立医科大学
所属学会:
日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会
認定資格:
産婦人科専門医、母体保護法指定医、臨床研修指導医、
新生児蘇生法「専門」コースインストラクター
 
 

高梨子 篤浩 Atsuhiro Takanashi

産婦人科部長

出身大学:
福島県立医科大学
所属学会:
日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本周産期・新生児医学会
認定資格:
産婦人科専門医、母体保護法指定、臨床研修指導医、新生児蘇生法「専門」コースインストラクター
 

飯澤 禎之 Yoshiyuki Iizawa

産婦人科部長

出身大学:
福島県立医科大学
所属学会:
日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会
認定資格:
産婦人科専門医、母体保護法指定医、臨床研修指導医