循環器科研修プログラム
指導医のもとに患者を担当し、診断、治療、検査に従事します。循環器科・心臓血管外科の特徴としては、循環器科と心臓血管外科との間の垣根を取りはずし、個々の症例にあった治療方法をそれぞれの利点・欠点を考慮し選択していきます。■ 一般目標
内科の診断と治療における基本的な知識、技術を習得し、必要に応じ専門医とコンタクトをとり、診療にあたることができる。一般的な疾患については、診断、経過、予後などについて、適切に患者または家族に説明できる。循環器疾患研修プログラム
■ 行動目標
- 血行動態の把握を意識し、主要疾患の鑑別に役立つ病歴の聴取ができる。
- 基本的なバイタルサインを手早く、もれなく把握できる。
- 心電図を一人で記録し、迅速な対応を要する所見を読みとれる。
- ミネソタコードに準拠した所見を読みとり、臨床的意味を理解できる。
- 心電図モニター、ホルター心電図から、専門医と相談すべき所見を区別できる。
- 心エコー検査を行い、基本的所見を把握できる。
- 心腔径の計測、左室壁運動、弁機能の評価、心嚢液貯留など
- 運動負荷試験の意義を理解し、安全に施行できるとともに、所見を判読できる。
- 生化学、ホルモン検査等を過不足無くオーダーでき、診断、治療に役立つことができる。
- CT、MRIで動脈瘤、血管内血栓を捉えることができる。
- RI検査の有用性を理解し、適応を判断できる。
- 心臓カテーテル検査の目的、診断特異性、侵襲度を理解できる。
- 循環器系の薬剤の薬理作用と副作用を理解し、安全かつ有効に選択できる。
- カテーテルインターベンション、ペースメーカー、カテーテルアブレーション、外科的手術治療の適応とリスクを理解し、症例で判断できる。
- レスピレーター等による呼吸管理、電気的除細動、中心静脈路の確保ができる。
- 問診から検査の必要な症例を判別できる。
- 心電図、運動負荷心電図を判読できる。
- インターベンションの適応を判断できる。
- リスクファクターの管理ができる。
- 専門医に連絡すべき状態を見逃さない。
- 急性期の致死的状態の予防、処置ができる。
- ICUのモニター項目を把握できる。
- 再発予防を指導できる。
- 急性期の検査を選択できる。
- 血行動態から初期から維持期の治療を選択できる。
- 原因疾患を診断できる。
- 慢性期の治療方針を立てることができる。
- 主な心電図を判読し診断できる。
- 致死的不整脈を鑑別し、初期治療ができる。
- EPS、カテーテルアブレーションの適応を判定できる。
- 病歴、血液ガス所見から心エコー、CT、シンチグラムにいたる検査の適応を判断できる。
- 線溶療法、抗凝固療法の導入、維持ができる。
- 降圧薬の特徴、副作用を理解し適切に処方できる。
- 二次性高血圧の鑑別ができる。
■ 主な循環器系対象疾患
心不全、狭心症、心筋梗塞、心筋症、不整脈(主要な頻脈性、徐脈性不整脈)、弁膜疾患(僧帽弁膜症、大動脈弁膜症)、動脈疾患(動脈硬化、大動脈瘤)、静脈・リンパ管疾患(深部静脈血栓症、下肢静脈瘤、リンパ浮腫)、高血圧(本態性、二次性高血圧症)、肺循環障害(肺塞栓、肺梗塞)、心膜疾患、心臓血管外科の周術期管理■ 各種検査
心臓カテーテル検査、心臓超音波検査、心電図・ホルター心電図解析心生理機能検査、心核医学検査、各種画像診断など。
PTCA:POBA, CB, STENT, DCAなど。