麻酔科研修プログラム
■ 一般的目標
一般的な手術麻酔の術前評価から導入、維持、覚醒、術後管理までの知識、技術を習得し、特異的な麻酔管理については適切に専門医にコンサルトできるようにする。
医師としての基本的態度と見識を身につけると同時に、救急医療の基本的知識・技量を習得し、外科系・内科系いずれの救急外来(日当直業務)にも対応できるようにする。救急外来診療に際しては、特に救急患者の重傷度の的確な判断、内科系、外科系を問わず一般的救急患者に対する適切な応急処置の技術の習得、専門医への適切なコンスルテーションができるようにする。
ペインクリニックの基本的知識と技術を習得する(希望者のみ)。麻酔標榜医、麻酔科学会認定医のプログラムに沿った研修内容を履修する。
■ 行動目標
  • 一般的な手術患者に対する全身麻酔、腰椎麻酔、硬膜外麻酔の麻酔管理ができる。
  • それぞれの麻酔法につき、合併症を理解し、その対応を適切に行うことができる。
  • 術後疼痛管理を含む術後管理ができる。
  • 救急医療体制を理解し、プレホスピタルケアーに積極的に参画することができる。
  • 心肺停止患者に対するBLS、ACLSが的確にできるようにする。
前半は手術室における麻酔管理を中心に研修を行うが、後半は希望により、ペインクリニックを主体とする麻酔科外来・麻酔科病棟における患者管理、救急・集中治療として救命救急センターでの実習を適宜織り交ぜて実習する。
■ 主な研修内容
麻酔科術前、術後カンファランス、術前評価、麻酔計画
麻酔学
麻酔手技
  • 局所浸潤麻酔
  • 脊椎麻酔(麻酔科希望者のみ)
  • 硬膜外麻酔
  • 気管挿管による全身麻酔
  • CV挿入、Aライン挿入、点滴確保
  • 薬物の理解 全身麻酔薬 筋弛緩薬 催眠鎮静薬、解熱薬 麻薬 循環作動薬(DOA DOB α、βブロッカー、局所麻酔薬
ペインクリニック外来研修  希望者のみ
■ 合併症をともなう麻酔症例について
術前評価に必要な検査と対応:心疾患(虚血性心疾患)、肺疾患(低肺機能)、腎疾患(慢性腎不全)、脳疾患(stroke後)、精神科疾患(長期精神科薬剤投与症例)、代謝内分泌疾患(糖尿病、甲状腺機能異常症例)の合併症例についてレポートを提出する。緊急手術における術前麻酔評価についてレポートを提出する。