救命救急研修プログラム
■ 一般目標
外科系・内科系いずれを問わず、一般的な救急患者の応急対応の知識、技術を習得し、より専門的な対応が必要な患者管理については適切な時期に専門医にコンサルトできるようにする。院外心肺停止患者、院内急変患者については、他の医療スタッフに指示を与えつつ、自らの判断で救命救急処置を行い、救急蘇生法を実施できるようにする。
■ 行動目標
初療室、集中治療室における患者管理を通じて、鎮静鎮痛法、気道確保(気管内挿管を含む)、呼吸管理、循環管理、体液管理、動・静脈路確保、その他の全身管理の知識、技術を習得する。
救急医療の基本的知識・技能(除細動・心マッサージを含む)を習得し、内科系、外科系を問わず一般的救急患者に対する適切な応急処置、救急患者の重傷度の的確な判断、専門医への適切なコンサルテーションができるようにする。
- 救急医療体制を理解し、プレホスピタルケアーに積極的に参画することができる。
- 心肺停止患者に対するBLS、ACLSが的確にできるようにする。
- 院外心肺停止、原因不明の急性死亡患者の死後処理を的確にできるようにする。
- 検視の手続き、病理解剖、外傷患者の初期治療を的確にできるようにする。
- 研修期間中に可能ならば1回のACLSコースへの参加。
■ 主な研修内容(救命センターCCMおよび ICUでの研修)
指導医のもとに患者を担当し、診断、治療、検査に従事する。副直を行う。■ 到達目標
- バイタルサインを把握できる
- 重症度および緊急度の把握ができる
- ショックの診断と治療ができる
- BLS(bashic life support)を指導できる
- ACLS(Advanced cardiac life support)の理解と実践
- JPTEC(Japan prehospital trauma evaluation and care)の理解と実践
- JATEC(Japan advanced trauma evaluation and care)の理解と実践
- 頻度の高い救急疾患の初期治療ができる
- 専門医への適切なコンサルテーションができる
■ 救命救急での経験疾患
心肺停止、ショック、意識障害、脳血管障害、急性呼吸不全、急性心不全、急性冠症候群、急性腹症、急性消化管出血、急性腎不全、多発外傷、急性中毒、誤飲、誤嚥、窒息、熱傷、精神科領域の救急、DIC、敗血症■ 到達目標
- 外傷の診断治療 デブリードマン 切開 ドレナージ 周術期管理
- 心肺蘇生
- 動脈穿刺、腹部骨盤血管造影
- CV挿入(鎖骨下、内頚静脈、大腿静脈)、創処理(縫合を含む)
- Swan-ganzカテ挿入と循環管理+Picco カテーテル
- 救急室 開胸
- レスピレーターによる呼吸管理、大動脈内バルーン閉塞
- 熱傷管理 初期 輸液管理
- 気管切開、輪状甲状靭帯切開、気管挿管
- 心嚢穿刺
- 胸腔ドレナージ
- ショックの診断と治療
- DIC,SIRS,CARS,MOFの診断と治療