社会問題解決に向けた連携強化「医療×MaaS」
〜社会問題解決に向けた連携強化「医療×MaaS」〜
会津中央病院と昭和村が連携した通院バスが運行します
医療×MaaS
日本の医療は、急速な少子高齢化の進行によって大きな課題に直面しています。高齢者の増加に伴い、慢性疾患や加齢に伴う健康問題に直面し、定期的な医療ケアを必要とする方が増加しています。都市部においては医療施設や専門医の数が比較的充実していますが、地方や山間部などの地域では医療インフラが不足しており、病診連携の強化が求められています。
また、過疎化による公共交通の減少や高齢者や運転困難な人々の増加により、通院が困難な状況が多く見られ、社会問題となっています。会津中央病院では、昭和村(福島県昭和村)との連携により、11月13日からオンデマンドバスと病院受診を結びつけた通院バスの運行を開始します。この取り組みでは、「医療×MaaS(Mobility as a Service:移動性サービス)」を検証し、近隣市町村とも連携しながら地域医療の課題を解決し、地域社会への貢献を目指して参ります。
主な走行ルート
金山町、昭和村、会津美里町、会津若松市を結ぶ通院バスです。片道距離:約72km、片道所用時間:約100分
7:49 水沼橋(会津金山町)→8:00 会津川口駅→8:25 昭和村役場→8:27 昭和村すみれ荘→ 8:31 喰丸ハゾメ前→8:41 小野川生活改善センター→9:30 会津中央病院
*帰りは13:30に会津中央病院出発(逆ルートで運行)
各地域で行っている、オンデマンドバスやタクシー、公共交通機関などの連携・分担運行することにより効率化を図り利便性を高めます
主な特徴
バスの位置情報をリアルタイムで把握
バスの位置情報はリアルタイムにWebで公開されます。バスを利用する際、天気や道路事情でバス停に時間通り到着できないことも考えられます。そうした不安を解決するためにバスの走行状況をリアルタイムに発信させて、走行情報の見える化を図ります。大雨や雪の日も、バス停で待たなくても大丈夫。昭和村との連携で近くの施設内で待つことで大幅な負担軽減につながります。
昭和村AIオンデマンドバスとの連携
昭和村内のバスのルート外エリアについては、昭和村のAIバス「からむんバス」を利用して指定のバス停まで向かい乗り継ぎをします。昭和村では「すみれ荘」内(保健医療福祉総合センター)のロビーを開放し、バスが到着するまで施設内ロビーで待機することができます
広大な会津地方・同じ問題を抱える他の市町村とも連携検討
昭和村以外でも、オンデマンドバスやタクシーを導入する市町村が増えて参りました。今後、ルート沿い市町村と連携を調整していくほか、ライドシェアや自動運転などの動向も視野に入れながら、各関係機関と協議しながら、効率的で住民の方々にとって便利で使いやすいシステムを検証して参ります。点のサービスを線で結ぶことで将来的な社会問題を地域として解決していく考えです。
予約システム(バス乗車・受診)
バスの乗車は電話又はネットからの事前予約制となっております。各診療科の受診予約も含めて対応しております。将来的には、受診予約→オンデマンドバス→送迎バス→受診→会計→処方箋→処方など各システムとの連動が必要で、そのプラットフォーム作りにも寄与できればと考えています。
昭和村 AIオンデマンドバス
からむんバス
昭和村にはAIオンデマンドバス「からむんバス」が走行しております。からむんバスは、定められた運行範囲・運行時間に、利用者のニーズ(需要)にあわせて運行する乗り合いバスです。オンデマンドバスの仕組みにさらにAI(人口知能)の力を加えることで、乗り合わせる際の、配車やルートの最適化を行い、無駄なく運行を行ことが可能です。乗車予約を電話又はWebから予約し、所定のバス停から指定の目的地までからむんバスが送迎をいたします。