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病院長挨拶

「いつでも安心に医療を受けられる医療機関へ」

会津中央病院 病院長 前田 佳一郎

 会津中央病院は、開設以来、地域における拠点病院として、チャレンジと前進を続けて参りました。少子高齢化社会や医療の高度化に対する変革が求められる現在、より質の良い医療を提供し続けるためには、医師や看護師をはじめとする優れた人材の確保と、最先端医療機器の配置や病院施設の充実、更新に取り組み続けることが必要です。地域の拠点病院として機能を高めながら、より高度な医療サービスの提供を目指し歩み続けます。

 当院の強みは、何と言っても第3次救命救急センターを有し、高度な医療設備と最新の医療技術を備えていることです。急性期疾患に関連する検査や手術、緊急処置を行うための設備や施設が整っており、迅速かつ正確な診断と治療を提供することができます。

 2015年に竣工した「イーストセンター棟」には救命救急センターが新しく整備され、脳卒中センター、消化器病センター、外傷再建センターなどと連携しながら、脳梗塞や心筋梗塞、交通外傷や急性腹症など2次救急で対応できない複数領域の重篤な患者に対しスムーズに対応できる体制を整えました。24時間体制で、優れた医療スタッフを待機させ地域の方々がいつでも安心して医療を受けられる体制を整えています。また、2022年には「がん治療センター」を立ち上げ、がんの治療を充実させるとともに、がんの予防に向けた取り組み、啓発活動やがん検診も推進して参ります。

「さらに質の高い医療を提供するために」

 最後に、私たちは現在の医療レベルを維持しながら、さらに質の高い医療を提供するために進展していかなければなりません。それには人材育成、つまりチーム医療の強化が必須だと考えております。医療技術は年々進歩しておりますが、これまで各診療科が自主的に行ってきた医療を、組織として一つにまとめ、高度な医療技術や知識を持つ医師や看護師などの各医療スタッフが相互に、知識や技術を共有出来る体制を整えていこうと思っています。

 これにより、より効果的かつ安全な医療の提供につながってくるものと考えています。また、職員が働きやすい環境を整えるということも重要な課題の一つです。職員間のコミュニケーションを促進し、部署間の連携を高めることで職員が円滑に業務を遂行できる環境を整えて参ります。

 このチーム医療の強化により、スタッフが働きやすく、最大のパフォーマンスを発揮できるような体制を整えることで、安心で安全な医療提供と患者の早期回復と健康の増進に貢献できるものと考えております。

前田 佳一郎 病院長 経歴

1990年東京大学医学部卒業。東京大学附属病院、公立昭和病院、東京厚生年金病院の勤務を経て、1993年に会津中央病院 脳卒中センターへ配属。その後、1997年ドイツのマックス・プランク研究所へ留学し、諏訪中央病院、東京大学附属病院を経て2001年会津中央病院脳卒中センター所長に就任となる。その後、2005年会津中央病院 医療部長、2012年副院長、2023年病院長へ就任。