第12期会津中央病院 女流立葵杯

上野愛咲美 女流立葵 4連覇達成
静かな自然と歴史に包まれた会津の地で、第12期 女流立葵杯の挑戦手合三番勝負が開催された。
この大会は、囲碁界における女流公式タイトル戦のひとつである。
対戦したのは、前人未到の4連覇を目指す上野愛咲美女流立葵と、
これまでに数々のタイトルを獲得してきた実力派、藤沢里菜女流本因坊。
二人は今の囲碁界を代表する存在。
その手から繰り出される一手一手に、女流囲碁の「今」と「これから」が込められ静かで熱い三番勝負となった。
第1局 鋭さが光る一撃 上野、盤上に「ハンマー」炸裂

初戦は、両者ともに気迫あふれる立ち上がり。
中盤、上野の一手が“ハンマー”のように盤面を打ち抜き、一気に形勢を引き寄せる。
鋭い読みと勢いそのままに押し切り、上野愛咲美女流立葵が快勝。まずは1勝を先取した。
第2局 逆転の女王・藤沢、終盤の精密な寄せで勝利を奪取

このまま決まるかと思われた第2局
序盤から中盤にかけては上野がリードを維持していたが、終盤、藤沢里菜女流本因坊が緻密な寄せを重ね、わずかな差を読み切って逆転勝利。
1勝1敗のタイに持ち込んだ。
第3局 精神力の勝利 上野の「落ち着き」が勝負を決める

迎えた第3局
互いに譲れない一戦は、序盤から張り詰めた空気に包まれ、
緊張の中でも、上野はどこか落ち着いた様子。
形勢が揺れる場面でも、ブレない打ち回しで流れを引き寄せると、そのまま一気に勝利を手繰り寄せた。
王者の風格を見せつけるような堂々たる勝利。
上野愛咲美 女流立葵がシリーズ2勝1敗で勝利し、「女流立葵杯4連覇」を達成した。




第12期会津中央病院・女流立葵杯

会津中央病院 女流立葵杯 挑戦手合三番勝負
女流立葵杯は、2014年に創設された、囲碁界唯一の東北を舞台とする女流公式棋戦です。会場は福島県会津若松市の東山温泉「原瀧・今昔亭」。美しい湯川の流れと、木々の緑が織りなす風景に囲まれ、碁を打つ静寂と自然の情緒が調和する特別な空間で対局が行われます。
日時 2025年6月21日(土)・6月22日(日)・6月23日(月)
場所 会津東山温泉 今昔亭
棋士 上野愛咲美 女流立葵杯・藤沢里菜 女流本因坊
主催 日本棋院
後援 毎日新聞社
協賛 一般財団法人 温知会
協力 関西棋院、福島民報社、日本棋院福島県支部連合会