乳がん
乳がんとは
日本女性における乳がんの罹患率は、年々上昇傾向です。仕事や子育て世代など若い世代(30代後半)から罹患率は上昇傾向であり、若いからといって油断してはいけない疾患です。乳がんは早期に発見する事で治癒率も高くなっていますので、自己検診やマンモグラフィーなどによる定期健診を受け早期発見に努めましょう。乳がんの治療は、毎年、新しい治療薬・治療法が承認されています。当院では様々な治療を診療ガイドラインに則って治療計画をたて、患者さんの病状や生活スタイル、希望に応じて治療を提供していきます。まずは早期に発見し、病状(大きさや範囲・性質)を把握し早期に治療に入る事が最も大切です。
典型的な症状は、乳房のしこり
乳がんは、乳房にある乳腺に発生する悪性腫瘍です。乳管や乳腺小葉から発生します。典型的な症状は、乳房のしこりで、くぼみやただれ、乳頭から泌物が出るなどの症状があります。乳がんは非浸潤がんと浸潤がんに分けられ、乳管の中だけにとどまっている乳がんは非浸潤がんと言われ、この段階で治療が開始できれば、がんをきちんと取り除くだけで、薬も使わずに治すことができます。一方、浸潤がんは、増殖したがん細胞が乳管の壁を破って周辺の組織まで広がったものです。乳がんの病期は、がんが乳房の中でどこまで広がっているか、リンパ節転移があるか多臓器への転移があるのかで区別されます。
主な検査
マンモグラフィ
放射線機器で乳房を撮影し病変を調べる検査です。石灰化や乳腺の全体像をとらえやすくしこりを形成しない乳がんも早期に発見する事が可能です。乳がん検診で使用される身近な検査です。
乳腺超音波検査
乳房に超音波をあて、視触診で発見したしこりの性状を観察したり、乳腺の状態を調べたりする検査です。手で触れないようなしこりの発見も可能です。痛みもなく短時間で行える検査です。
細胞診・針生検
疑わしい病変(しこり)が見つかった場合、実際に細胞を採取して性質を調べます。超音波ガイド下、細い針で細胞を取って診断する検査(細胞診)では、がんの可能性が高そうかどうかを判定します。
- 手術療法
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- 乳房切除術(全摘術) 乳がんの手術では最も基本的な手術の一つです。がんの広がりが比較的大きい場合や、多発性に複数のしこりが存在する場合に行います。。手術中に腋窩リンパ節への転移を調べ(センチネルリンパ節生検)リンパ節にがんが転移していると診断される場合には、リンパ節の切除(郭清)を同時に行います。
- 乳房温存療法(乳房部分切除+放射線治療) 乳房の一部を部分切除し(腫瘍から1〜2cm離れたところ)、乳頭や乳房の膨らみをできる限り温存する手術です。この治療が可能かどうかは、がんの大きさや場所、本人の希望などにより判断されます。手術中に切除したがんの断片を顕微鏡で調べて切除範囲を決めます。残された乳房に対しては、術後の放射線治療は基本的に行います。
- 乳房切除術(全摘術) 乳がんの手術では最も基本的な手術の一つです。がんの広がりが比較的大きい場合や、多発性に複数のしこりが存在する場合に行います。。手術中に腋窩リンパ節への転移を調べ(センチネルリンパ節生検)リンパ節にがんが転移していると診断される場合には、リンパ節の切除(郭清)を同時に行います。
- 薬物療法
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がんのタイプに応じて、化学療法(抗がん剤)、分子標的薬(がん細胞の増殖にかかわる特定の分子に対して働く薬)、ホルモン療法などがあります。薬物療法は、がんの再発予防を目的とする場合や、手術など、がんを小さくしてから行う場合、手術が困難な進行がんや延命や症状を緩和する場合に行われます。
- 放射線治療
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当院に導入されている 放射線治療装置(Burian TrueBeam)は、定位放射線治療(ピンポイントに多方向から放射線をあてる)や強度変調放射線治療(腫瘍の形状により照射の形や強さを変える)などを短時間かつ高精度に行うことができるX線照射治療装置です。呼吸などで動く臓器を追尾するシステムが搭載されているため、患者さんは呼吸を止めるなどの負担なく治療を受けることができます。高線量率により治療時間を短縮できるというのも特徴のひとつです。
頭皮冷却療法
乳がんなどの患者さんが化学療法を受ける際に、頭皮を冷却することで、脱毛の程度を軽減する療法です。頭皮冷却療法の原理は、化学療法の治療中に頭皮を低温にすることで血管を収縮させ、血流の減少と薬剤の拡散の抑制を図ります。これにより、頭皮に対する薬剤の影響を減らし、毛根の保護を試みます。
診療科
気になる症状がある方は乳腺科へ受診してください。健診やかかりつけ医にて2次検査や精密検査の必要があると言われた方は、検診結果や紹介状を持参の上、担当診療科へ受診ください。紹介状をお持ちの方で紹介元医療機関から受診予約をとられていない方は、病診連携室で受診予約をする事が可能です。
詳しい乳がん情報について
国立がん研究センターがん情報サービス
主ながん疾患について
化学療法中に頭皮を冷却し毛根を保護します。頭皮脱毛を軽減することができます
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